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成形マイスターのブログ

真空成形を成功させるポイントまとめ

真空成形は、医療機械部品、自動車部品、空調部品など様々な業界で良く使用される技術になります。今回はそんな真空成形を成功させるポイントを紹介いたします。
また、目次を押していただいたら気になるページに飛べますので是非ご活用ください。

 

 

1.真空成形とは
2.真空成形における製造方法
3.真空成形のメリットとデメリット
4.真空成形の型について
5.真空成形を使った製品を設計するポイント
6.当社が手がける真空成形品のご紹介
7.よくある質問
8.真空成形なら当社にお任せください

 

 

 Ⅰ.真空成形とは

真空成形とは、プラスチックシートをヒーターで両面加熱して型に軟化させたシートを吸引させた後、冷却させて固化させ成形品を製作する技術です。そして、素材と型を真空状態まで吸着させるので、型と素材がしっかりと密着し複雑形状の成形品も製作することができます。また、成形品によって素材や型を変更できるので、1つの設備で多様な成形品を作成することが可能です。そのため試作品も小ロットでコスト削減でき、リードタイムも短期間で製作できます。そんな、魅力的な真空成形をもっと詳しく紹介いたします。

<<真空成形の製品事例はこちら

 

Ⅱ.真空成形における製造方法

真空成形を成功させるポイントとして、まず工程を理解する必要があります。図に沿って工程の紹介をいたします。また、真空成形は、後工程でトリミングと仕上げの工程があります。今回は、そちらも紹介いたします。

    1.  成形工程

      1. 加熱
        型にプラスチックシートをセットして両面を加熱します
      2. 成形
        プラスチックシートと型の間の空気を吸引し気圧を下げます。
        空気を抜いて気圧を下げることにより材料が他気圧で型に押し付けられ密着します。
      3. 離型
        成形品を冷却して固化させてから型を離型します。通常は冷ファンを用いますがそれに加えて型内部に温度調整用のパイプを設置する方法もあります。
    2. 後工程

      1.  トリミング
        トリミングとは、成形品の不要部分を切り取り、図面形状に加工する作業です。離型直後の成形品は、含まれているのでトリミングしなければ、製品にできません。
      2.  仕上げ
        仕上げ加工は、出荷する前の最終工程となります。トリミング後は、切断面が鋭利になっているため、手を切る恐れがあります。したがって、手の触れる部分も含め面取りを行う必要があります。
        そして、最後に梱包して出荷という流れになります。


        上記が当社のNCルーター加工機になります。

        <<設備の詳細はこちら

        Ⅲ.真空成形のメリットとデメリット真空成形には、メリットもあればデメリットも存在します。
        メリットだけではなくデメリットも理解した上で形状などを決めることをおすすめします。
        以下に、メリットとデメリットを紹介いたします。

        1. メリット

          1. 立ち上げ期間が早い
            真空成形と射出成形を比較すると、真空成形の方が型の製作期間が短いので、それに伴い、早い立ち上げが可能です。
          2. 対応できる型の素材が多く安価で作成できる
            射出成形は、型の素材が金型のみとなりますが、真空成形は、木・人工木・樹脂・金属など複数の素材が選ぶことができますので成形品の要求品質、生産数、償却期間などを考慮して最もコストメリットのある方を選択できます。
          3. 部分的なデザインの修正が容易
            射出成型に比べて真空成形の型は設計変更の対応が比較的安価に行えます。
          4. 小ロット生産が可能
            型費が射出成型と比べて安いので短期間で償却でき小ロット生産にも向いています。
          5. 複合多層材料の成形ができる
            射出成形は、材料の形状なのでそもそも 複合多層材料は、使用できませ んが、真空成形は、材料が個体なので複合多層材料を使用できます。

            <<業界別商品素材について

        2. デメリット

          1. ボスをつけることができない
            真空成形は、吸着させて型を取る技法なので、結合に必要な穴を開けることができません。
            そのため、結合したい場合は、仕上げ工程で穴加工や接着剤などで結合させる必要があります。
          2. 後加工が必ず必要
            真空成形は、プラスチックシート1枚を固定させて型を押し当てて成形します。
            そのため、シートに余分な箇所が着いた状態で成形されるのでその部分を切除し成形品と分離するため、
            後工程が必ず必要になってきます。
          3. 部分的に肉厚が変わる
            真空成形は、型を押し当てて成形するため、面の部分と比べて角の部分に力がかかり
            肉厚が薄くなってしまいます。そのため、肉厚が部分的に変化します。
          4. 寸法精度が射出成形より劣る
            真空成形は、プラスチックシートを真空で引くだけで形状を作るのであまり高い精度が出せません。
            一方、射出成形は、高精度な型に樹脂を流し込んで作られるため、高精度に仕上げることが可能です。

            Ⅳ.真空成形の型について

            真空成形の金型は、大きく分けて3つあります。型の形状によって成形物の性質が変化します。
            そんな、型をここでは、ご紹介いたします。

            <<真空成形・圧空成形なんでも相談(寸法設計)

            1. 凸型

              凸型は、真空成形で突き出た形状を作成したい場合に使用される型になります。
              特徴としては、成形品の内側寸法が均一に作成できます。
              また、中央部が肉厚になり強度が強くなります。
              なので、天面強度が必要な製品に利用されています。
              まとめると、凸型は、平面の強度は強いが側面の強度が弱い作りになっています。

            2. 凹型

              凹型は、真空成形で凹んだ形状を作成したい場合に使用される型になります。
              例えば、食品トレーのような形状の製品でございます。
              特徴としては、成形品の外側寸法が正確に作成できます。
              また、深さがある成形品の場合はプラグアシストが使用できます。
              なので、側面の強度は強く、平面の強度は凸型と比べて劣ります。

            3. 凹凸型プレス成形の型

              先ほどあげた凸型と凹型の強度が弱い部分を補うための成形法になります。
              この成形方法は、凹型と凸型を同時に使用して成形します。
              そのため、天面と側面がバランスの良い強度で成形品ができます。
              ちなみに、型費用が両面分かれるのでコストは高くなります。

               

              Ⅴ.真空成形を使った製品を設計するポイント

              真空成形を成功させるためには、どのような設計を行えば品質の高い真空成形品を得られるかポイントを知っておく必要があります。ここでは、プラスチック真空成形.comがこれまで行ったご提案を紹介いたします。真空成形の設計形状・変更から材質選択まで、より低コスト・高品質な機器を開発・設計するためにお役立てください。

              1. 深絞り形状における設計上の注意点
              2. 大きいパネルのねじれ・たわみ・反りを回避したい
              3. 標準品にはない色で、真空成形が欲しい
              4. 外観がシャープでキレイな穴を設けたい
              5. 逆テーパー形状でも真空成形できますか?
              6. 構造上、抜き勾配をゼロにしたい
              7. ロット数が多い真空成形品のコストを、出来るだけ下げたい<<弊社ならではの成形ポイント


                Ⅵ.当社が手がける真空成形品のご紹介

                弊社では、PET、ABS、PC、PMMA、PVC、PPPS、AES、ラミスタックなどの豊富な材料を使用することできます。ここでは、材料種別で、弊社で作成した製品を紹介いたします。

                        

                ABS製食器内部カバー   PS製浴槽カバー         PVC製測定機器カバー

                 

                       

                ラミスタック製ルーフボックス  AES製車両外装カバー       ABS製健康器具カバー

                     

                ABS製医療機器用カバー  ABS製医療機器    ABS製車両外装カバー

                <<他の成形品はこちら


                Ⅶ.よくある質問

                最後にプラスチック真空成形.comにこれまで寄せられた、樹脂成形加工部品における様々な
                ご質問を紹介いたしますので参考にしてください

                Q:ポリカーボネートの真空成形を考えています。厚みはどこまで対応可能ですか?Q:真空成形・圧空成形の寸法精度は、  通常いくらくらいですか?Q:耐薬品性に優れた樹脂のうち、真空成形で採用できるものを教えてください。

                Q:真空成形品に、ヘリサートや子部品などのパーツを取り付ける必要があるのですが、
                  成形と合わせてお願いできますか?

                <<他の質問はこちら


                Ⅷ.真空成形なら当社にお任せください

                最後まで、お読みいただきありがとうございます。真空成形の製造工程をはじめ、コストダウンやリードタイム削減に繋がる情報など、真空成形について詳しく纏めてみましたが如何でしたでしょうか?
                真空成形についてご質問やご相談ございましたら、是非プラスチック真空成形.comを運営する㈱松井製作所まで
                お気軽にご相談ください。

                <<問い合わせはこちら