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成形マイスターのブログ

10mm厚ポリカーボネートの真空成形は、なぜ難しいのか?

真空成形や圧空成形は、一般的に3~5mm程度の板厚が選ばれることが多く、この板厚であればどこの真空成形メーカーでも対応が可能な領域です。しかし、板厚が10mmとなると、なかなか対応できるメーカーは少ないのが現状と思います。

 

プラスチック真空成形.comを運営する松井製作所では、下記のような10mm厚のポリカーボネートの真空成形を行うことが可能です。

 

 

通常、真空成形では、①温度管理 ②時間管理 ③ブロー流量管理 ④冷却時間 などのパラメーターを材質や形状ごとに調整して対応していますが、こうした板厚の厚い材質を真空成形する際には、板厚の中心まで加熱できないと成形すらできませんので、高いノウハウが要求されます。

真空成形、圧空成形では使用するプラスチックを熱して柔らかくする必要があります。よって材料が軟化し始める温度まで温めます。ただし温度が高すぎると製品が成形時に必要以上に引き延ばされ、薄くなってしまいます。場合によっては千切れてしまいます。PC(ポリカーボネート)は他のプラスチックに比べて軟化し始めるまでの温度が高く、かつ成形が可能な温度域が小さいため、上記の管理項目を間違えると様々な異常が発生します。板厚に関係なく成形の難易度が比較的高い材質と言えます。

プラスチック真空成形.comを運営する当社では、技術的難易度が高いと言われる厚い板厚の製品でも、上記パラメータの最適化はもちろん、細かい工夫によって透明かつ精度よく仕上げることが可能です。