樹脂成形なら、プラスチック真空成形.com|多品種小ロット・試作から量産までお任せください。

成形マイスターのブログ

真空成形の金型について徹底解説!金型のコストダウン方法を紹介!

真空成形の金型とは

真空成形の金型とは、他の型(樹脂型、木型)と比べて費用が高いですが耐用年数の長さや耐用ショット数の多さから量産時の型として良く使用されます。また、他の型と違ってアンダーカット処理も可能です。

金型のポイントを押さえてうまく進めれば金型代が償却でき量産時にコスト削減ができます。

そこで、当記事では真空成形の金型においての特徴や金型を使用する際の注意点を詳しくご紹介します。是非、最後までご確認頂き、金型採用の参考として、ご活用ください。

 

真空成形の型の比較

真空成形は、試作と量産では使用する型の素材は、変わります。

また、量産においてのショット数によっても同様です。

下記の型比較表で型選定の参考にしてください。

 

対応ショット数

アンダーカット

温調

コスト リードタイム 備考

木型

試作のみで10ショット × × 5日~4週間

樹脂型

メンテナンスの必要な場合もあるが1000ロットまでいけるものある × 1週間~4週間

マスターの木型が必要で試作の木型をマスターモデルにする

金型

数千ショット 2週間から2か月

 

上記のように真空成形はお客様の要望に合わせたロット数に柔軟に対応できる成形法になっています。下記では、そんな真空成形の金型について詳しくご紹介いたします。

 

真空成形の金型のコスト

こちらでは、真空成形の金型のコストについて紹介いたします。

はじめに金型の一般的なコストですが、小さいもので十数万円で大きいものだと300万円程になります。また、金型の製作方法としてアルミブロック材を3Dデータを用いて削るマシニング加工で行いますが、大物になると費用が高くなるため鋳物で型を製作する場合もあります。

上記のように金型代は高いため安くしたいとのご相談を良くいただきます。そこで当社が提案するコストダウンを紹介いたします。

 

①温度調節で成形サイクルの短縮

生産ロットが多い場合は、流す水の金型に温度調整機能を付与し成形サイクルタイムを短縮することができます。これは、温度調節をするためにパイプを金型に仕込みそこに水を流し込み外部に設置した温調器で出てきた水の温度を図りながら流す水の温度調整をしていきます。このように温調器で成形品の冷却時間を短縮し、成形サイクルタイム削減によりコストダウンを測ります。

 

②アンダーカット処理が必要な場合

製品がアンダーカット形状である場合は、金型が割型構造となります。構造としては、2種類あります。

 

1.油圧シリンダーで割型部をスライドさせて、離型する方法

こちらは、コストは、高くなりますが、成形サイクルタイムが短くなるため、大量生産品に向いています。

 

2.入れ子構造とし、離型時は、成形品と割型部が一体となって離型される方法

こちらは、成形サイクルタイムが長くなりますが、金型費のコストダウンが実現できます。

 

上記のように、当社では、総合的な視点からご提案させていただきます。

真空成形の金型のリードタイム・サイクルタイム

こちらでは、金型の製作リードタイムと成形サイクルタイムについて紹介いたします。

はじめに一般的な金型の製作リードタイムですが、小さいもので2週間で大きいものでは1か月~2か月程になります。

続いて金型を使用した成形サイクルタイムすが、アンダーカットや温度調節器の有無で成形サイクルタイムは変化いたします。アンダーカットの場合は、先ほどの「真空成形の金型のコスト」でも紹介したように油圧シリンダーを使用することによって成形サイクルタイムの削減が可能です。また、温度調整機を使用して、冷却水を型の内部で循環させることにより成形品の冷却時間の短縮になります。

 

真空成形の金型の耐用ショット数・耐用年数

金型を使用する一番の理由として樹脂型と比べて耐用年数・耐用ショット数に優れている点が挙げられます。

保証することはできませんが通常であればメンテナンス込みで数千ショットは可能と言われています。

 

真空成形の金型メンテナンス

金型は、樹脂型や木型よりも耐久性が高い上、メンテナンスを行うことで長く使用することが可能です。ここでは、金型に対するメンテナンスについてご紹介いたします。

 

①サンドブラスト処理の打ち直し

エアだまりと言われる表面のツヤムラを防ぐために金型の表面にサンドブラスト処理をすることがありますが、長年使用していると表面に凹凸が無くなるため再度サンドブラスト処理を行うことで復元します。

 

②入れ子・割型の交換

アンダーカットなどの複雑形状を成形する場合は、割型が採用されますが、当然何度も成形を繰り返すと摺動部が擦り減り割型の角が丸くなりますので交換が必要になります。

サンドブラスト、割型など複雑な構造に関しても金型のメンテナンスを行うことによって長期的に金型を維持することが実現できます。

 

真空成形なら当社にお任せください

最後まで、お読みいただきありがとうございます。真空成形の金型について詳しく纏めてみましたが如何でしたでしょうか?

真空成形についてご質問やご相談ございましたら、是非プラスチック真空成形.comを運営する㈱松井製作所までお気軽にご相談ください。